日々の業務、お疲れさまです。かえでです!
今回は、理学療法士の多くが一度は経験したことがあると思われる「拒否」について、対処法などを書いていこうと思います。
サマリーなどで情報を見て、「拒否」または「消極的」の文字があると、「来たか・・」と思いますよね。
だいぶ慣れましたが、10年以上経った今でもやはり気が重くなるものです。。できればスムーズに進めたい。。
新人のときは相当メンタルがやられました。。
では具体的に対処法を紹介していきますね。
普段の臨床で役にたてばうれしいです。
リハ介入前に確認しておきたいこと
全身状態、普段のバイタル
ここでは、全身状態、バイタルは良好な場合で説明していきます。
通常でない場合、リハを進められないので普段のバイタルを確認しておくことが必要です。
認知面の程度
認知面の程度によって、声かけ、対処が変わってきます。
認知面が低下している場合は、理論的に説明しても分かってもらえないことがあります。
はじめ拒否でも離床してしまえばスムーズだったということもあります。
逆に認知面がしっかりしている人の場合。
しっかりされてる方が少々大変かも
あまり拒否されることは少ないかもしれないですが、まずは理由を傾聴してみましょう。
無理に進めると、今後一切介入できない可能性があります。
傾聴する、触ることすらできない場合は厳しいかもしれませんので、上司あるいは主治医に相談してみた方がいいかもしれません。早めに転帰先を決める、ご家族に状況を説明するなどの対処をしてくれるかもしれません。
【タイプ別】リハビリを拒否されたときの対処法
基本的な対処例
どのような対処がいいかは、それぞれの患者さんによるので、少しずつ探っていきましょう。
基本的にあなたの味方である、と感じてもらうのが大事かと思います。
- 会話していく中で、どれくらいの言い方がいいのかを見極める
- 「リハビリ」と言わない方がいい場合もある
- まずは傾聴
- 今困っていること、希望などから離床の糸口を探る
- 帰宅願望がある人であれば、リハビリをしないと帰れないことなどを説明
- 不動によるデメリットを説明してみる
- 簡単な課題から入っていく(バイタル測定やストレッチなどの受動的なものから)
- 動作をしてもらう際は「しんどい」という意識が残らない程度に介助する
- 可能であれば少しずつベッドギャッジしておくと次に進めやすい
- 会話で少し心が開けてきたら動作を促してみる
- 次の日は拒否じゃない可能性もある
具体的な声かけの例
声かけも、患者さん又は利用者さんがどのような方かによるので、一概に「コレ」とは言えないので、どの声かけがいいのか探っていく必要があります。
- 「○○してみてもらっていいですか?」「○○するの見せてもらっていいですか?」とお願いしてみる。
- 「リハビリしましょう」などストレートな誘い方でなく、「座ってみましょう」や「外の景色を見に行きましょう」など気分転換になりそうな声かけをしてみる
- 「○○(先生など)に会いに行きましょう」などその人が好きそうなことを探ってみる。
- 「先生(もしくは家族)に頼まれてきている」と他者の影響力を利用し、こちらの1人の意志で来ているわけではないことを説明。
- 「トイレに行きましょう」「座ってご飯を食べましょう」と目的を言う。
- 「○○するのは出来たりします?」と能力を聞いてみて、動作につなげる。
- 「手伝うのでやってみましょう」「一緒にやってみましょう」と協力姿勢を見せる。
- 「体が硬くなっちゃいますよ」「もっと動けなくなりますよ」などの不動によるデメリットを言う
上記の内容で、試してみてみましょう。
何を言ってもダメなときはある
悲しいですが、今までの方法を試してもらっても、何を言ってもダメなときもあるんです。
努力はもちろん必要ですが、「ダメなときもある」というくらいの気持ちも必要かと思います。
相性もありますからね。。
対処法を考えつつ、考え込みすぎないように、OTさんやSTさんと一緒に担当している場合は、相談しながら進めてみてくださいね。
何か臨床で役立てばうれしいです。
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